今回はいつもと趣向を変えて、将来の自動運転に思うこと、感じることを書いてみたいと思います。
運送業を営んでいると、最近よく言われる言葉があります。
「自動運転になったら運転手は要らないね」
「人件費が掛からないから儲かるね」
と、上記のように言われます。
多分、上記のようにはなりません。少なくともトラックが完全自動化されるには30年から50年
先の話だと私は思っています。
これには理由があります。
① 過去の方々が想像しているより科学の発達が遅い
1960年代にSF映画の金字塔「2001年宇宙の旅」という、その後出てくるほぼ全てのSF映画に影響を与えたお化け映画があります。この頃の科学の発達は夢のように早く感じたのだろうと思います。故に40年後には宇宙に旅が出来ているだろうと過去の方々は思っていたのでしょうが実際はそんなに早くない訳で、自動運転があたかも目の前までに迫っていると思う方々が居られると思いますが、乗用車は小さいので出来てもトラックはまだ先です。高速道路は走れても一般道は高速道と違い様々な要因(子どもの飛び出しなど)があるため簡単ではない訳です。各種センサー(車間、車幅などを感知する等)などの技術がまだ追いついていないうえに、AIの開発も技術的に難しいわけです。
② 倫理上の問題
AIはプログラムにより様々な動作や判断を憶えさせていくので時間が掛かるうえに倫理上の話が付いて回ります。
例えばの話ですが「乗員2名を乗せたAIの自動車が道路を走行中1人の子どもが飛び出しました。既に急ブレーキでは停まれない距離。そうなるとAIはハンドルによる回避運動を選択するわけですが左にハンドルを切ると崖から転落し乗員が2名死亡する。右にハンドルを切ると対向車に衝突し対向車の乗員1名とこちら側の乗員2名の合計3名が死亡する。計算し尽くした結果、飛び出した1人の子どもをひき殺す。」
さてAIは各種センサーからの情報入力の後、物凄い計算速度で判断を下す訳ですが、これも元のプログラミングは人間がやるわけです。つまり「誰かを殺して誰かを生かす」という倫理上の難しい判断を人間がやるわけです。これって事故が起きてから、誰が裁かれるのでしょうか。
1. プログラミングした人が殺人罪で裁かれる
2. この車を製造している自動車メーカーが裁かれる
3. この車の所有者が裁かれる
4. 最初に事故の要因を作って子どもが裁かれる
5. どうしようもないから誰も裁かれない
どうですか、1~5どれも有りそうで無さそうな感じで難しいですよね。
ここでは答えは出ませんし出せるわけ無いですよね(笑)
では現状の法律はどうなっているのか。
今回の国土交通省は法改正に早かった。条文は書きません長いのでw
要約すると
「運転手は必ず運転席に座り、運転をいつでも自動運転システムと交代出来る様にしておけ」
となります。
この一定の条件化で、自動運転中のスマホ操作を認めると、おまけが付いてます。
(2019年11月現在、法律は執行されていませんのでご注意下さい。)
次々回も自動運転について書きたいと思います^^